『少女と床下のたくさんの夢』

小さな灯りの下で 本を書いていました

少女が、鉛筆と鉛筆削りと消しゴムを放り投げたら

床に穴が開いてしまいました

その床には、実は夢が埋まっていました

明日見る夢だったり、1週間後の夢だったり、1年後だったり、一番遠くで79年後までありました

そっか って少女は呟きます

サイコロを振って 
出た目の数の夢を選ぼうかなって
思いつきました

サイコロを振ったら、4だったので

ああ、これは幸せの4だなと思って

4年後の夢を選びました

4年後の夢は、少し甘い香りがしたので、試しに舐めてみたら、やっぱり甘かったので、そのまま口に入れてみました

綿菓子のような 雨と飴が混ざったような
カエルの鳴き声が聞こえてくるような
そんな感じでした

いつのまにか 気づいたら 夢の中にいました

まあ、そうかなって気はしてましたけど、、

4年後の夢は、少女は少女じゃなくて少年になってました

おかしいなぁって気にもならないくらい、自然なことでした

でも実は、ずっと少年になりたかったのです

昔、絵本で読んだピーターパンのことが忘れられなくて、

ずっと少年になりたかったから、好都合でした

むしろこれからも少年でいたいくらい

暗い道の中、空を飛んでいました

月明かりと時々見かけるウサギの白い毛が光る明かりをたよりに、空を飛んでます

風は少し冷たいけれど、毛布なんて必要ないくらいの冷たさなので、気になりません

むしろ気になることといったら、魔法の杖が手元にないことくらい

きっと魔法の杖があれば、魔法かけられるのになぁ

って思ってもしょうがないので、月を目指して空を飛ぶことにしました

月までは少し遠いのですが、月に住んでるうさぎが

やっほーって声をかけてくれて

やっほー やっほー やっほー やっほー やっほー 
って

やっほーがいっぱいになって

やっほー やっほー やっほー やっほー やっほー やっほー やっほー やっほー やっほー やっほー やっほー やっほー やっほー やっほー やっほー やったー

やっほーでできた橋が出来たので、わりと簡単に月まで辿り着けました

そこでは、うさぎが餅を食べようとしてる瞬間だったので

手にもっていた海苔をあげたら

とても喜んでくれて

嬉しそうに餅に海苔を巻いて、しょうゆをつけて食べてくれました

橋のお礼だよ

そう告げて

少年は、今度は土星を目指して飛んでいくことにしました

少し遠いかなぁって

思ったけれど、まだまだ冒険は始まったばかりかな

って思っていたら

その時に夢が終わってしまって

いつのまにか少女に戻っていました

今度は何年後にしよっかな

そう思いながら、眠くなってきたので、そのまま穴の開いた床のそばで寝ました

おやすみなさい



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